ボッティチェリ ビーナス 誕生

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ボッティチェリ
(Botticelli)


サンドロ・ボッティチェッリ
(Sandro Botticelli)
1444/1445年 - 1510年5月17日

イタリア
ヴィーナスの誕生



ボッティチェリ
(Botticelli)
 『ヴィーナスの誕生』

ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」【名画ドットネット】 ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」
75,600円

ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」 ヘリオトワル M20号A
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海から来たヴィーナスが、地上にはじめて足を踏み出す瞬間、
つまり、人間の世界に美が到来する場面を象徴的に描かれています。


あなたのお部屋にもヴィーナスを到来させてあげてください。

ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」の本物は、
ウフィッツイ美術館に所蔵されています。


西洋絵画は、ギリシャ神話や神を多く題材に選んでいます。
なかでも名作といえば、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」です。


この絵、実は「誕生」の場面を描いたものではありません。





まずはギリシャ神話のお話から・・・。


〜はるか遠い昔〜
天空の神ウラノスは、大地の女神ガイアを我がモノにしようと、
ゆっくりと彼女に近づいていました。


そこへ現われたのが、ガイアの息子クロノス。
クロノスは、母の貞操の危機と見てとるや、
大カマを持ち出してウラノスの局部を切り落としました。


そして、それを海に投げ込んだのですが、
このとき、海に生じた泡から愛と美の女神ヴィーナスが誕生するのです。


生まれたばかりのヴィーナスを西風の神ゼフィロスは、どんどん陸地へと運んでいきます。
そしてまさに、ヴィーナスが大地に上陸する瞬間、
この瞬間こそがボッティチェリの描いた「ヴィーナスの誕生」の場面です。


つまり、ヴィーナスの誕生の場面ではなく、彼女が地上に降り立つシーンだったのです。










しかし、どうして、ボッティチェリはこの場面を描き、
しかも「誕生」というタイトルにしたのでしょうか?



そもそもヨーロッパでは、長い間、キリスト教会が芸術を独占していました。
つまり、「絵画=宗教画」であり、画家が自由な発想で絵を描くことなど不可能な時代でした。


それは、この絵が描かれたイタリアの街、フィレンチェでも同様でした。
そんな芸術の世界に風穴を開けよとしたのが、
フィレンツェの実質的な支配者であったロレンツォ・メディチ


彼はその財力で、このフィレンツェの街を新しい芸術の発信地にしようと考えました。
その芸術運動の中心人物となったのが、ボッティチェリでした。


新しい芸術にふさわしいテーマを探し求めたボッティチェリは、
海から来たヴィーナスがはじめて足を踏み出す瞬間、
つまり、人間の世界に美が到来する場面を象徴的に描きました。



キリスト教から見れば異端である、
ギリシャ神話の神々に加え、裸体画という二重のタブーを破り、
自由な美を追求しようとしたのです。



これが、古代ギリシャ・ローマの文化を参考にしつつ、
人間の精神と肉体を高らかに謳いあげた、新しい芸術運動(ルネサンス)のきっかけです。


以降、芸術は宗教から解放され、絵画は美そのものを鑑賞されるものとなります。
そのため後世の人々は、この絵が誕生の場面を描いたものではないと知りつつも
「ヴィーナスの誕生」というタイトルをつけたのです。






衣服を着せようとしているのは、
季節の女神ホーラです。

ヴィーナスに息を吹きかけている
右側の男性は、
西風の神、ゼフュロスです。


ゼフュロスはヴィーナスを陸へ
上げようとして
風を送っています。
右側の女性は、
西風の神の妻で
花の神、フローラです。


可憐な花を撒き散らしています。

ヴィーナスは帆立貝の上に立っています。
帆立貝は、繁殖力を表します。
「豊穣の女神」でもあるヴィーナスの象徴です。








ボッティチェリの略歴


サンドロ・ボッティチェッリは、15世紀後半 初期ルネサンスで最も業績を残した
フィレンツェ派を代表する画家
です。


本名はアレッサンドロ・ディ・マリアーノ・フィリペーピ (Alessandro di Mariano Filipepi) といい、
ボッティチェッリは兄が太っていたことからついた「小さな樽」という意味のあだ名です。
ボッティチェルリ、ボッティチェリ、ボティチェリなどと表記されることもあります。




皮なめし職人の子供として1445年に生を受け、生涯独身をとおしました。
画僧フィリッポ・リッピの元で修行をおこない、
当時の花形工房であったヴェロッキオの工房とも関係を持っていました。


1470年に制作された商業裁判所のための寓意画『剛殺』が初作品。
以降約20年間にわたり時の権力者メディチ家の支配下にあったフィレンツェで
第一線の画家として活躍します。



1481年ローマに呼ばれシスティーナ礼拝堂の壁画制作に携わります。

同年代にはラ・プリマベーラやビーナスの誕生など異教的な神話を題材にした傑作を残します。




メディチ家当主ロレンツォ・デ・メディチの死後、
ドメニコ会の修道士サヴォナローラがフィレンツェの腐敗を批判し、市政への影響力を強めると、
ボッティチェッリも心酔し、神秘主義的な宗教画に転じていきました。


しかし、この時期以降の作品は生彩を欠くとして人気が急落します。
1501年頃には制作を止めるに至りました。



享年65歳。

















〜くろいぬの豆知識〜
『ルネサンス美術とは?』


ルネサンス美術は、美術の分野におけるルネサンスの表われであり、
イタリアに興り、やがて各国に普及していきました。
文化運動であるルネサンスのうち、
最も目に付きやすく、日本人にも親しまれている分野であります。



イタリア・ルネサンス〜

イタリア・ルネサンスの始まりはチマブーエあるいは
その弟子ジオット(1276年? - 1337年)の絵画とされる場合も多いです。


しかし「人間性」を尊重した彫刻家ドナテッロと
「線遠近法」を完成させた建築家フィリッポ・ブルネレスキの二人の特徴を
絵画において融合させたマサッチオが始まりだとする見解もあります。



このことからドナテッロ、ブルネレスキ、マサッチオは
初期ルネッサンスの三大巨匠と呼ばれています。


マサッチオは輪郭線を使わずに描くスフマートや
空気遠近法など画期的な技法を始めています。


フラ・アンジェリコ、フィリッポ・リッピは聖母像の傑作を描き、
サンドロ・ボッティチェッリは異教的、官能的な題材の「ヴィーナスの誕生」
「春」などフィレンツェ・ルネサンスを彩る作品を残しています。


彫刻ではヴェロッキオらが活躍しました。

以上は初期ルネサンスとされています。





レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、
ラファエロの3人の活躍した16世紀初めの30年ほどを
イタリア・ルネサンスの美術が頂点を極めた時期として、盛期ルネサンスと呼び、
その3人を盛期ルネッサンスの三大巨匠と呼んでいます。

レオナルドの「モナ・リザ」、
ラファエロの一連の聖母子像、
ミケランジェロの「ダビデ像」(彫刻)や
システィーナ礼拝堂天井画「天地創造」などが
この時期を代表します。
その後長らく
西洋美術の理想の時代とみなされました。

天地創造

ローマ略奪によりローマが荒廃すると、ヴェネツィア派の活躍が見られます。
夭折した天才画家ジョルジョーネによって基礎が作られたヴェネツィア絵画は
ティツィアーノに引き継がれました。



ローマ略奪後の時期をイタリアの後期ルネサンスといわれています。
ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂壁画「最後の審判」や、
のちにマニエリスムと呼ばれる絵画などもおおよそここに含まれます。




北方ルネサンス〜

ネーデルラント(ベルギー・オランダ)
15世紀のファン・エイク兄弟が油絵の技法を完成させており、
このころのネーデルラント絵画は
イタリア・ルネサンスと並び立つ水準にあり、
むしろイタリア絵画に大きな影響を与えるほどでした。

16世紀頃にはその立場は逆転し、イタリアを手本とするようになります。
ブリューゲル(1525年-1569年)もイタリア旅行をしたのち、
独自の農村風景画を描くようになりました。
怪奇な画風の作品を残したヒエロニムス・ボスも特異な位置を占めています。
フランス
イタリアに進軍したフランソワ1世の時代にレオナルド・ダ・ヴィンチが宮廷に招かれ、
イタリアのルネサンス美術が伝えられました。
その後もロッソ・フィオレンティーノらがイタリアから宮廷に招かれ、
マニエリスムの影響を受けたフォンテーヌブロー派が活躍します。
ドイツ
デューラー(1471年-1528年)はイタリア旅行を経て、
ルネサンス絵画に学び、
思想的にも深みのある表現に達しました。
銅版画の「メランコリア」や油彩の「四人の使徒」などの
宗教画がよく知られています。

メランコリア
スペイン
エル・グレコ(1541年-1614年)が知られています。
クレタ島出身のギリシャ人でヴェネツィア・ローマを経てトレドに移り住みます。
マニエリスムの影響を受けながらも、独自の神秘的な画風を築きました。





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